検収テスト要員で常駐した時のこと

 この話は2013年頃から2014年頃にかけて体験した私の話です。

 ソフトウェア販売を扱う外資系の企業に常駐したことがあり、業務内容は海外で開発されたCMSの日本語バージョンの検収テストとその検証でした。

 この時のWebサイトのテストでは、CMS本体の日本語表記の正確性から、画面遷移などの動作、各種機能の動作の確認まで全て行い、また、そのCMSを使って作成したサイトにおいても同様に、日本語表記の正確性、作成されたサイトやテスト用サイトの画面遷移や、各種機能の動作から、想定されるエラーの確認やその検証に至るまで、全体を網羅するかたちで行われるものでした。

 このCMSでは、パソコン版もモバイル版も稼働するものでしたので、パソコンにおいてはWindows、Mac、Linux、UNIX、モバイル版においては当時に販売されていたメインの機種までほぼ全てをテストするという、それは膨大な作業量のテストでした。

 また、テストメンバーは私を含めて2名であり、パソコンも各1台ずつ割り当てられるのみでしたので、そもそもの膨大な作業量に加え、割り当てられたその一台のパソコンの中で仮想マシンを使って他のOSでの動作も並行して行うため、パソコン自体も重くなり、ちょっとした調べものや通常業務まで遅くなってしまうという状態でした。これに加えて開発環境がJavaであったため、メモリーのヒープ領域不足によるエラーの発生とその原因を確認することもテストに含まれていたため、作業量も作業環境も精神衛生上にも非常にハードルの高い状態で業務をすることとなった経験があります。

 当時は常駐していた協力会社の身でしたが、やはりテストを円滑に行うということを考えると、パソコンは通常業務用とテスト用の2台を割り当ててもらえたらと思いながらも、それが叶わず苦戦を強いることが常という環境を経験することができました。ただ、チームの方々は人柄も良く、それ以外の業務環境は決して悪くありませんでしたので、今となっては良い思い出となり、糧にもなっています。