ネット古書店、個人運営のススメ。

近年、ニーズが高まっているEC販売業界。実は個人の副業としてショップを開業する方が年々増加しております。その中でも今日は、ネット古書店のサイト構築から運営にまつわる経験談をご紹介いたします。

ネットショップを個人で運営するのはなんだか大変そう、手間が掛かると思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、最近ではネットショップを開くまでのハードルが低く、思ったよりも簡単に自前のショップが開けてしまいます。

筆者は三年前に念願のネット古書店を開くことができ、ECネット書店(古書業界)での勤務経験をもとに、現在も継続して運営しております。EC通販と聞くと身構えてしまいますが、ネットショップの運営は手順さえ覚えてしまえば、個人の副業としては難しくありません。

現在では多数のネットショップ作成サービスがあり、あなたが好きなジャンル、制作物、あるいはご家庭に眠っている物品を販売することでネットショップを運営することも可能です。筆者は学生の頃から古本マニアで、時間を見つけては古本市に通ったり、新古書店や地域の古本屋をはしごしたり、実際にネット書店(古書業界)でも三年半勤務しておりました。自宅の本棚に年々、溜まっていく本を見て、いつか自前のネット古書店を開けたら面白いだろうなと思い、ネットショップの開店について調べ始めたのがきっかけです。

個人のECショップ作成サービスは既に数年前から充実しており、数社のサービスを比較検討した結果、『BASE』という大手ECショップ作成サービスを使って、販売サイトを作ることに決めました。ショップ自体の作成は登録だけなら、数分で可能で、実際に販売して商品代金を得るまでは、すべて無料で使えるという利点がありました。

古物(中古書籍)の継続的なネット販売は、古物商の許可が必要となるため、認可を得るまでに半年ほど警察署との許可申請のやりとりがありますが、その間にショップの商品データの登録や、掲載写真の撮影、サイト構築など準備することがあり、開店まではあっという間でした。

ショップサイトの構築に関しても、ECショップ作成サービスを使えば、有料デザインテーマを外注することができ、ECサイト制作の知識がなくとも、ご自身のイメージに沿ったサイト制作が可能です。個人の興味や趣味の延長線上から、好きなジャンルでのショップの開設に至る方も多く、ネット上では今までの企業型の既存店では見られなかった、個性のあるショップが多数開店しております。

また『BASE』のような大手ショップ作成サービスの場合、単にネット上に個人の店を持つというだけでなく、独自のショッピングアプリ(モール)があるため、おすすめショップなどにアプリ上で掲載されることによって、個人運営では難しい集客面を補うこともできます。

販売手数料など、各ショップ作成サービスによって違いがあるため、ご自身が販売したいと思う商品(制作点数の少ない高利のものを売るか、様々な種類の物品を数多く出品するか、など)の販売スタイルによって、よく検討されることをすすめます。

筆者の場合は、ネット古書店を運営することで、いままで単なる趣味に終わっていた古本収集が、中古書籍の販売によって書籍代を回収することができるようになり、またレビューにてお客様から励ましの言葉をいただいたり、本業のネット書店での勤務にもその経験を活かすことができました。

売り手の嗜好、強みのあるジャンルに沿ったショップを手軽に開くことができるという点で、自前のお店を実店舗ではなく、まずはネットで持ちたい方に、個人運営のネットショップはおすすめです。